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2017年3月25日作成
2017年4月4日修正

SHARP EL-5160J-X

メーカーSHARP
型名EL-5160J-X
種別関数電卓(自称「プログラマブル関数電卓」だが数式の記憶しかできない)
発売開始2011年10月
製造終了 -
寸法奥行 168mm × 幅 80mm × 厚さ 14mm(ボタンを入れると約16mm)
スライドケース装着時 : 奥行 約170mm × 幅 約86mm × 厚さ 約20mm
重量113.5g(電池含む。メーカー公表値は約96g)、147g(スライドケース装着時)
いずれも実測値。メーカー公表値の約96gは電池抜きだとしても実際より軽すぎる。
入力形式教科書表示方式
画面青色液晶 96 × 32 画素+状態インジケーター20個
CPU不明
RAM不明
ROM/Flash不明
電源LR44 × 1+太陽電池
プログラミング言語なし(自称「プログラマブル関数電卓」なのに言語がない)
公式ページプログラマブル関数電卓 EL-5160J-X
説明書URL取扱説明書ダウンロード|電卓:シャープ
著者の購入年2016年4月
著者の購入価格(購入店)3,531円(ビックカメラ有楽町店)

概要

2016年10月に後継機種 EL-5160T-X が発売されるまで、SHARPの非グラフ関数電卓の最上位機種でした。自称「プログラマブル関数電卓」ですが、数式の記憶ができるだけでプログラミングはできません。

レビュー

本機 EL-5160J-X は特筆することのない地味な機種です。fx-JP900の実験で書いたように計算速度が遅く、計算精度も低いのです。しかも上位機種なのに整数化関数がないのは驚きました。ベクトル計算もありません(4×4までの行列計算があるので、それで代用できなくはないが)。単位変換と物理定数の入力はコード表を見ないと使えません(Canon F-789SG の方が単位変換にコード表が不要な分進んでいる)。

操作性は他社製品より煩雑です。例えば、行列の作成手順が挙げられます。行列を作成する時に CASIO fx-915ES や Canon F-789SG だと編集したい行列を選択して編集するだけです。しかし、EL-5160J-Xだと編集用行列で行列を編集してから、その行列の登録場所を選んで登録する必要があります。何故このような煩雑な操作になっているのか不思議です。その他にも積分時にシンプソン法の分割数を指定しないといけないことがあったり、統計データを入力するときに表形式で表示されないので非常に分かり難いという問題もあります( CASIO fx-375ES/915ES や Canon F-789SG の場合、分割数の指定は不要だし、統計データは表形式で入力できる)。CASIOやCanonの製品に比べると総じて煩雑な操作をすることが多いようです。
もっともグラフ電卓の中には本機 EL-5160J-X よりも遥かに複雑なものもあるので、あくまでも非グラフ関数電卓の中では煩雑ということです。

他社製品(CASIO fx-375ES/915ES や Canon F-789SG など)よりも操作が煩雑なせいか、「機能メモリー」と言う機能があります。「機能メモリー」を使うとD1~D4ボタンに呼び出したい機能を登録できます。場合によっては便利ですが、これが操作の煩雑さを改善しているのかと言われれば疑問です。

しかし、良い面もあります。自分が最も気に入っているのは計算履歴が電源OFFしても消えないことです(モード切替をすると消えてしまうけど)。CASIOやCanonの関数電卓だと電源OFFで計算履歴が消えてしまうので、この差は大きいと思います。フォーミュラメモリーという数式の記憶機能も便利です。記憶できる数式は4つだけですが、ないよりは便利です。フォーミュラーメモリーは電源OFFしてもモード切替をしても消えません。

機械的な作りは良くできていると思います。本体とスライドケースの歪みが少なくて机に置いてボタンを押しても本体が揺れにくくなっています(CASIO fx-375ES/915ESは本体に歪みがある。Canon F-789SGはそれらよりマシだが多少歪みがある)。キーもそれらの機種より良くできています。CASIO fx-375ES/915ES そして Canon F-789SG はキーを押した時に押されたキーがグラつきますが、EL-5160J-X のキーは押してもグラつきにくくなっています。しかし、キーの感触が少し固めなのはいまいちに感じます。本体やキーに印刷されている文字の読みやすさもいまいちです。本体にツヤがあるせいです。
本体の大きさはこのサイトで紹介している非グラフ電卓の中で最大です。非グラフ関数電卓の中でも大きいと言われる Canon F-789SG よりも奥行(全長)は1mmほど短いのですが、厚みが3mmほど分厚いので、体積では最大でしょう。

ここで他機種と価格を比べてみましょう。2017年3月25日現在の Amazon Japan によると、本機 SHARP EL-5160J-X は3,490円ですが、Canon F-789SG は 1,610円、CASIO fx-375ES は1,632円 です。EL-5160J-X の利点と欠点を考慮してもあまりにも高価格すぎます。
ちなみに CASIO fx-JP900 は 2017年3月25日現在、Amazon Japan で 4,599円 でした。私が買った時よりも高価になっていますが、fx-JP900 の性能は他の非グラフ関数電卓とは段違いに上なので高価なのは分からなくもありません。

本機 SHARP EL-5160J-X は、電源OFFしても計算履歴が残り、数式記憶もでき、機械的な作りも良い機種です。その反面、煩雑な操作、遅い計算速度と低い計算精度、そして高価なため、総合的には目立たない存在になっています。

後継機種の EL-5160T-X はキータッチと本体に印刷された文字の見やすさが改善され、日本語表示が可能になっています。しかし、液晶解像度が本機と同じ解像度のまま無理矢理日本語表示をするので、かなり違和感のある表示になっています。しかも計算速度は変わっていません。どうやら筐体とキーとソフトウェアを変更しただけで回路的には EL-5160J-X とほぼ同じものなのでしょう。経営危機状態にあるSHARPにとっては利益になりにくい関数電卓を新規設計する余裕はないようです。

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