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2017年3月19日作成

HP 12c Platinum

メーカーHewlett-Packard
型名HP 12c Platinum
種別金融電卓
発売開始2003年
製造終了 -
寸法高さ 79mm × 幅 129mm × 厚さ 15mm(背面のゴム足を含めると15.5mm程度)
重量約118g(電池を含む実測値)
入力方式標準方式(ALGモード)、4 Level RPN
画面白黒液晶7セグメント10桁+負号+状態インジケーター11個
CPU 6502説8502説がある。英語版Wikipedia(2017年3月19日現在)では6502ということになっている。8502は6502が多少発展しただけのものである。
RAM32 KB
ROM/Flash不明
電源CR2032 × 2
プログラミング言語キーストローク言語(max 399 steps)
公式ページ 会計用電卓 HP 12c Platinum Financial Calculator (F2232A)
説明書URL HP 12Cプラチナ会計用電卓
著者の購入年2016年5月
著者の購入価格(購入店)8,624円(Amazon Japan マーケットプレイス)

概要

1981年に発売された金融電卓 HP 12c の改良版です。主な変更点はALGモード(標準方式入力)の追加、レジスタ数の増加(20→30)、プログラムステップ数の増加(100 steps → 399 steps)、そして高速化です。
本機はRPN電卓ですが、ALGモード(標準方式)が初期設定になっているため、RPNを使うには設定変更が必要です。
「CFA協会認定証券アナリスト試験」の持ち込み可能機種の1つでもあります。

RPNについては読物コーナーの「RPN と 4 Level RPN 電卓」を参照して下さい。

レビュー

前機種の HP 12c は未だに売られており、アメリカでは未だに人気があります。大手金融企業のゴールドマン・サックスとベアー・スターンズは新入社員に対し HP 12c の教育を毎年行なっているとか。本機 HP 12c Platinum はその改良版ですが、未だに HP 12c が売られていることを見ると、本機に何か問題があるような気がします。

そもそも本機にALGモード(標準方式入力)の搭載が必要だったのでしょうか。ENTERキーが数値キーの左側にあり、演算子キーが数値キーの右にある配置はRPNモードでは使いやすいのですが、ALGモードでは使いにくいだけです。
ALGモードで「CFA協会認定証券アナリスト試験」を受けるならば、Texas Instruments BA II Plus シリーズの方が安いので、それを使う選択肢もあります。2017年3月19日現在、BA II Plusは約29ドル、BA II Plus Professionalは約48ドル、HP 12c は約52ドル、そして本機 HP 12c Platinum は約52ドルです(いずれもAmazon.com)。
それにALGモードのせいで説明書が非常に読みにくくなっています。1つのことを説明するためにALGモードとRPNモードの両方の説明が書かれているからです。

それ以外の追加機能もそれほど意味がない気がします。レジスタ数の増加は悪くはないと思いますが、旧機種から買い換えるほどの利点でもありません。プログラムステップ数の増大は意味がないと思います。本機はプログラムを外部に出力することができません。長いコードを書いても外部保存できないのにプログラムステップ数だけ増えても意味がないと思うのですが。明らかに良いところといえば、高速化程度でしょう。

ハードウェアはなかなか良い作りだと思います。キータッチはクリック感が強くて良好です。キーとキーの間の間隔も適度に離れていて押し間違えにくくなっています。本体の大きさは小型の部類なのですが、キーボードが押しにくいということはありません。

ところで、一般の人に本機が勧められるかというと、あまりお勧めできません。表示装置が貧弱なので対話的な操作ができないのです。そのため、レジスタに値を設定して、機能ボタンを押すと計算が始まるという操作になっています。つまり、操作する人間が全てを覚えていないと使えないのです。プログラミング機能も古くて原始的です。そのため、本機を使うには相当な訓練が必要です。また説明書がアメリカの金融制度を前提にして書かれており、アメリカと日本の金融制度の違いを理解していないと金融電卓として使いこなすのは難しいでしょう。

そういう私も金融の知識はあまりないので、本機の金融機能は使っていなくて、RPN入力ができる一般電卓として使っています。日本の一般電卓より機能が多くて便利です。日本の一般電卓だと%ボタンが1つしかなくて状況によって意味が変わるので分かりにくいのですが、HP 12c Platinum だと「全体に対する%」、「差分の%」、「通常の%」がそれぞれ別ボタンになっていて使いやすくなっています。カレンダー計算も便利です。日付のフォーマットが独特で最初は慣れないのですが、何月何日と何月何日の差は何日あるとかが計算できて計画を建てる時に使えます。自然対数、逆数、指数も使えるので、日本の一般電卓を使う気はなくなりました。

とは言っても安いものでもないので、基本的にはCFA協会認定証券アナリスト試験を受けたり、金融電卓として使う人が買うものなのでしょう。私の場合は 4 Level RPN が使ってみたくて買っただけです。今にして思えば、関数電卓のHP 35sでも良かった気もしますが。

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